高血圧の薬は?|田園都市高血圧クリニック かなえ|横浜市青葉区の内科・循環器内科

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高血圧の薬

高血圧の薬は?|田園都市高血圧クリニック かなえ|横浜市青葉区の内科・循環器内科

高血圧の薬がわからない

高血圧の薬がわからない

高血圧の治療は、『生活習慣の改善』と『降圧剤の内服』です。
高血圧の原因によってはすぐに降圧剤の内服が開始になることもあります。

高血圧のイメージ

水道をひねると水が出ます。
ホースの中を水が通ります。
この時、ホールの中の圧力は、水道からの水とホースの出口のふさぎ方で変わります。
例えば、ホースの出口をおもいっきりつまむと、ホースの中の圧力があがります。

血圧はこのホースの中の圧力と一緒です。
水道にあたるのは心臓、ホースにあたるのは血管、ホースの出口のつまみは血管の収縮です。このように、人間の血圧も、心臓、血管、抹消血管の収縮で決まります。

では、降圧剤はどのようにイメージでしょうか?

降圧剤のイメージ

血圧を下げる薬は大きく分けて3つあると考えれば優しいです。

  1. 心臓を調節するベータ遮断剤(がんばってしまう心臓を休ませてあげる)
  2. 体液量を減らす利尿剤(塩分過多で増えた水分を減らします)
  3. 抹消血管を拡張させる血管拡張剤(ホースの出口のつまみをやわらげて圧力をさげます)

β(ベータ)遮断薬

ベータ遮断剤

薬品名

テノーミン、メインテート、ロプレソール、インデラルなど。

効果

血圧を上げる神経の働きを抑えて心臓から拍出される血液の量(心拍出量)を抑えたり、血管の収縮を弱めたりして、血圧を下げます。

副作用

脈拍数が少なくなる、手足の冷えなどがあります。

代表的な薬剤名:アテノロール、ビソプロロールフマル、など。

特徴:若い人や中年の人、虚血性心疾患を持っている人、頻脈を合併している高血圧の人に適応します。

副作用:心不全、徐脈、など。

利尿剤

利尿剤

薬品名

ナトリックス、アルダクトン、フルイトラン、ラシックス、ルプラックなど。

効果

腎臓で、塩分と水分を体の外に出す働きを促して、血圧を下げます。

副作用

脱水・低カリウム血症、糖尿病、痛風など。

代表的な薬剤名:フルイトラン、スピロノラクトン、セララ、など。

特徴:利尿剤の中にもいくつかの種類はありますが、共通して降圧効果を比較的良好に得られて安価と言われています。

副作用:低K血症、低Na血症、低Mg血症、など。

ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)

ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)

薬品名

セタプリル、ゼストリル、タナトリル、コバシル、エースコール、カプトプリル、レニベース、アデカット、ロンゲス、アデカット、チバセン、コナン、オドリック、プレランなど。

効果

血圧は身体の中の色々な仕組みによって調節されていますが、その中で大きい役割をもっているのがアンジオテンシンⅡという物質です。アンジオテンシンⅡには、血管を収縮させたり、腎臓でのナトリウムや水分の排出を抑えて血液量を増やす作用があり、血圧を上げる働きをしています。このアンジオテンシンⅡは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)の作用を受けてアンジオテンシンⅠから作られます。ACE阻害薬はアンジオテンシンⅡが作られるのを防ぎ、血管を広げて、血圧を下げます。

副作用

空咳やのどの違和感、むくみなどがあります。

代表的な薬剤名:カプトリル、エナラプリル、イミダプリル、など。

特徴:心疾患や糖尿病、腎障害を合併している場合には最初に選ばれることが多いです。ただし、妊婦さんや授乳中の方は使用できません。

副作用:咳、血管浮腫(皮膚やのど、舌などが急に大きく腫れること)、腎機能の低下、など。

ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)

ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)

薬品名

ミカルディス、ディオバン、ブロプレス、ニューロタン、オルメテック、イルベタン、アバプロなど。

効果

アンジオテンシンⅡはその受容体に結合してはじめて血管を収縮させ、血圧を上げる作用を示します。つまり、受容体への結合を妨げれば、血圧が上がるという反応は起きないのです。ARBは、アンジオテンシンⅡが受容体に結合するのを妨げて、血管を拡張させ、血圧を下げます。

副作用

軽い動悸やめまいなどがあります。

代表的な薬剤名:ロサルタンカリウム、カンデサルタン、ミカルディス、など。

特徴:副作用が少なく、ACE阻害薬と同等以上の降圧効果があると言われているので、最近使用されることが増えています。ACE阻害薬と同じく、動脈硬化や心不全・腎障害などの予防効果もあると言われています。

副作用:血管浮腫、腎機能の低下、など。

血管拡張剤

カルシウム拮抗剤

カルシウム拮抗薬

薬品名

ノルバスク、アムロジン、ニフェジピン、ヘルベッサー、バイミカード、バイロテンシン、ニバジール、カルスロット、アテレック、カルブロック、コニールなど。

効果

心臓や血管が収縮する時には細胞内にカルシウムイオンが流れ込みます。カルシウム拮抗薬は、カルシウムイオンが細胞内に流れ込むのを抑え、血管を拡げることで血圧を下げます。

副作用

顔のほてり、むくみ、頭痛、動悸、便秘などがあります。

代表的な薬剤名:アムロジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、など。

特徴:一番最初に選ばれることが多いお薬です。合併症を持っていたり高齢であったりする場合でも使うことができます。持続型のお薬で、1日1回の内服が基本です。

副作用:動悸、頭痛、ほてり感、浮腫、便秘、など。

α(アルファ)遮断薬

薬品名

カルデナリン、デタントール、エブランチル、ハイトラシン、バソメット、ミニプレスなど。

効果

血圧を上げる神経の働きを抑えて、血管を広げ、血圧を下げます。

副作用

立ちくらみやめまいなどがあります。

代表的な薬剤名:エブランチル、ハイトラシン、ドキサゾシン、など。

特徴:前立腺肥大症による排尿障害にも適応します。早朝の高血圧がある人に対して、眠前に内服を行います。

副作用:初回投与現象(起立性低血圧によるめまい、動悸、失神)、めまい、頭痛、眠気、脱力感、動悸、尿漏れ、など。

市販の降圧剤はあるの?

市販の降圧剤はあるの?

血圧を下げるサプリメントなどがインターネットで見かけることも多いです。病院で処方してもらうような降圧剤は市販されておりません。

特定保健用食品の効果はあるの?

特定保健用食品の効果はあるの?

高血圧治療ガイドラインでは以下のように記載されております。「降圧剤の代用品にはならず、降圧効果を期待してはいけない、摂取は積極的には勧めない。」
血圧に関するものは“カリウム”です。注意喚起表示として「多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進したりするものでなく、1 日の摂取目安量をまもること」と「腎臓の機能が低下している方は摂取を避けること」が表示されます。また、ACE阻害作用を期待するものあるが、妊婦や腎障害を有する場合には注意が必要です。

降圧剤を使用する際のガイドライン

降圧剤を使用する際のガイドライン

降圧剤はたくさんの種類がありますが血圧の数字が大切です。種類よりも血圧の降下度が大切です。ゆっくりした降圧が基本ですが、高リスクの方は速やかに降圧することがあります。降圧薬は1日1回投与を原則として、配合剤も使用します。1剤で降圧されない場合は2剤、3剤の併用を行います。

より詳しい詳細な薬の使い分けを示します。

より詳しい詳細な薬の使い分けを示します

より詳しい薬の併用の仕方を示します。

より詳しい薬の併用の仕方を示します

適切な降圧薬を選択する

適切な降圧薬を選択する

当院では、心電図、血管年齢、レントゲン、採血、尿検査、超音波検査、CT、MRI検査、ならびに、問診や身体所見によって、適切な血圧の薬を選択いたしいます。