お悩み相談|田園都市高血圧クリニック かなえ|たまプラーザ駅南口より徒歩1分の内科・循環器内科

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お悩み相談|田園都市高血圧クリニック かなえ|たまプラーザ駅南口より徒歩1分の内科・循環器内科

相談内容

40代女性。もともと、肝硬変と慢性腎不全、慢性心不全で、薬を沢山飲んでいて少し動いただけで動悸や息切れがして体がだるく、先日、拡張不全と言われました。どういう状態ですか?今後、どうしていけばいいですか?その他、人工股関節手術をしましたが、何度も術後感染をおこし繰り返し手術をしております。

米山先生からの回答

ご相談ありがとうございます。田園都市高血圧クリニックの米山喜平です。以下、ご質問の内容に回答させていただきます。

拡張不全(拡張性心不全)とは、心臓が拡張期に十分に血液を取り込むことができない状態を指します。心臓の筋肉が硬くなり、血液を効率よく送り出せないため、動悸や息切れ、体のだるさといった症状が現れます。拡張不全(拡張性心不全)の治療は、心臓以外の治療が大切になります。既に肝硬変、慢性腎不全、慢性心不全をお持ちであることから、心臓の負担が増し、拡張不全が起こりやすい状態です。人工股関節手術後の感染予防も引き続き重要です。衛生管理や適切な抗生物質の使用について、主治医と相談しながら治療を継続してください。多くの疾患を抱えながら生活することは大変なことですが、適切な治療と生活習慣の改善によって、症状の管理と生活の質を向上させることが可能です。主治医と密に連携しながら、一つ一つの問題に対処していくことが重要と思います。

 

拡張不全を風船にたとえて説明

拡張不全というのは、心臓が血液を取り込むのがうまくいかない状態のことです。これを風船にたとえてみましょう。

健康な心臓(風船)

健康な心臓は、ふーせんみたいに簡単にふくらみます。空気を入れるとき、ふーせんはすぐに大きくなって、いっぱい空気が入ります。このふくらんだふーせんが、たくさんの血液を取り込んだ心臓と同じです。

拡張不全の心臓(風船)

拡張不全の心臓は、ふくらみにくいふーせんのようなものです。ふーせんのゴムがとてもかたくて、空気を入れようとしてもなかなか大きくなりません。少ししかふくらまないので、中に入る空気の量も少ないです。これが、血液を取り込むのがうまくいかない拡張不全の心臓です。

今後の対応について

薬物治療の見直し拡張不全の管理には、利尿薬、ACE阻害薬、ARB、ベータ遮断薬などが用いられることがあります。主治医と相談し、現在の薬物療法の調整を検討することが重要です。

 

生活習慣の改善塩分摂取を制限することで、体内の水分量を減らし、心臓への負担を軽減します。適切な水分摂取を行い、過剰な水分摂取を避けることで、体液バランスを保ちます。

 

定期的な医療チェック定期的な心臓の機能検査(エコー検査など)を受け、状態の変化を把握することが大切です。

 

リハビリテーション適切な運動療法やリハビリテーションを行うことで、心臓の機能を維持・向上させることが期待されます。特に車椅子生活となる場合でも、上半身の運動や呼吸法の訓練が役立ちます。

 

感染症の予防人工股関節手術後の感染予防も引き続き重要です。衛生管理や適切な抗生物質の使用について、主治医と相談しながら対策を講じてください。

 

まとめ

多くの疾患を抱えながら生活することは大変なことですが、適切な治療と生活習慣の改善によって、症状の管理と生活の質を向上させることが可能です。主治医と密に連携しながら、一つ一つの問題に対処していくことが重要です。最後に、自立歩行が困難な状況でも、無理をせず、自分のペースで新しい生活に慣れていきましょう。家族や友人、医療チームのサポートを受けることもできるかもしれません。必要な支援を求めることはとても重要です。どうぞお大事になさってください。

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