お悩み相談|田園都市高血圧クリニック かなえ|たまプラーザ駅南口より徒歩1分の内科・循環器内科

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お悩み相談|田園都市高血圧クリニック かなえ|たまプラーザ駅南口より徒歩1分の内科・循環器内科

相談内容

20代、女性。自分の父親が肝硬変です。痩せ細ってしまい入退院を繰り返してます。入院するとお酒が飲めない為、離脱症状が出て、幻覚幻聴、深夜の徘徊をしてしまい、入院拒絶されてしまいました。本人もお酒タバコが出来ない環境が嫌で、病院から出せと訴えてきます。入院もしないと拒否されてしまいます。ここ2週間では、何も口にしていないのに、何回も嘔吐しています。吐血なのかは答えてくれません。もう40キロ台になってしまいました。父親を亡くしたくないです。助けたいです。料理を作っても一口も食べてくれません。まだ50代なのに自分で歩くのもギリギリです。この場合、家族はどうしていったらいいのでしょうか?何からしていけばよろしいのでしょうか?教えて下さい。

米山先生からの回答

こんにちは。お父様のことでご相談いただき、ありがとうございます。大切なお父様が目の前で苦しんでいるのに、何もできない無力感は本当につらいですよね。「父親を亡くしたくない」という思い、心からお察しします。何とかしてあげたいのに、本人が治療を拒否する…その歯がゆさ、苦しさは言葉では言い表せないものですよね。

お父様の状態は、正直に言って心配です。特に嘔吐を繰り返していることや、体重が減っていることは、友人としてお話しするなら「このままではいけない」と言わざるを得ません。

でも、一つ希望があります。アルコール性肝硬変は、完全に断酒できれば、体はある程度回復する力を持っています。50代というのはまだ十分若い年齢です。諦めるには早すぎます。

もし私の家族がこんな状況なら、まずはアルコール依存症の専門医がいる病院に相談します。通常の病院だと「困った患者さん」として扱われがちですが、専門病院なら「これはよくある症状だから」と受け止めてくれるはずです。

また、一人で抱え込まないでほしいです。同じ悩みを持つ家族の会「アラノン」というものがあります。私の知人も参加していましたが、「初めて自分だけじゃないと思えた」と言っていました。

もしよろしければ、明日にでも横浜市の依存症相談窓口(045-671-4455)に電話してみませんか?あなたの状況を話すだけでも、少し気持ちが楽になるかもしれません。

そして、あなた自身のことも大切にしてくださいね。献身的にお父様のことを思うあなたの気持ちに心から敬意を表します。でも、あなたが倒れてしまっては元も子もありません。時には深呼吸して、自分を労わる時間も持ってくださいね。あなたは一人じゃありません。以下に医学的な見解を記載します。参考になれば幸いです。

 

 

医学的な見解

アルコール性肝硬変が進行し、体重が40kg台まで低下している状況は非常に深刻です。嘔吐(特に吐血の可能性)があることは、食道静脈瘤破裂などの生命を脅かす合併症のリスクがあります。

 

明日からできること

  1. 精神保健福祉センターや保健所に電話相談する(横浜市こころの健康相談センター:045-671-4455)
  2. アルコール依存症専門の医療機関に直接相談する
  3. 救急搬送も選択肢として:特に吐血が疑われる場合は躊躇せず119番通報してください
  4. 家族自身のケアも大切にしてください:ご自身の心身の健康を保つことも重要です

 

現在の状況について

アルコール依存症を伴う肝硬変の場合、通常の病院では対応が難しいことがあります。お父様の症状は以下の複合的な問題があると考えられます:

  1. アルコール依存症:離脱症状(幻覚、幻聴、徘徊)が出ている
  2. 進行した肝硬変:体重減少、嘔吐(可能性として吐血)
  3. 入院拒否:本人の拒絶と病院側の受け入れ困難

 

具体的な対応

1. 専門医療機関への紹介

最優先すべきは、アルコール依存症と肝疾患の両方に対応できる専門医療機関への受診です。一般病院での入院拒否があっても、依存症治療に特化した医療機関であれば受け入れ可能な場合があります。

  • アルコール依存症専門医療機関:神奈川県立精神医療センターや横浜市立大学附属病院などが対応しています
  • 肝臓専門医:日本肝臓学会認定の専門医がいる医療機関をお勧めします

2. 強制入院の検討

本人の意思に反しても、命に関わる状況であれば「医療保護入院」という制度があります。精神科医の診断と家族の同意があれば可能です。

3. 行政サービスの活用

  • 保健所の精神保健福祉相談:アルコール依存症に関する相談窓口があります
  • 地域包括支援センター:介護サービスの導入や社会資源の紹介を受けられます
  • 横浜市の依存症相談窓口:専門的なアドバイスが得られます

4. 家族会への参加

アルコール依存症患者の家族会「アラノン」などがあります。同じ悩みを持つ家族との交流で、具体的な対応策や精神的サポートが得られます。

 

 

さいごに

あなた自身のことも大切にしてくださいね。あなたが倒れてしまっては元も子もありません。あなたは一人じゃありません。この情報が参考になれば幸いです。

 

田園都市高血圧クリニックかなえ 院長

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